老朽化しているアパートの建て替えについてのご相談を大家様からよく受けます。建て替えるときのポイントを整理してみます。

1. 計画は早めに

現在入居(賃借)している方に退室の告知をする前に余裕をもってプランの検討をしてください。

取り壊しの話は計画がある程度固まってからがお勧めです。次の「賃貸更新は取り壊しのためいたしません」という大家様からの入居者への告知は親切なようで入居者にとってはストレスになります。また、更新時期がお部屋によってさまざまで空き部屋になってしまう時期がバラバラで収益が悪い状態が続きます。更新に関係なくすべてのお部屋の退室時期を同時期に区切ってある程度の予算を提示する方法が結局コストを下げることになりますのでお勧めです。

2. 新築から15年以降の収益を考える

新築の建物の建築費の回収(家賃)に平均で15年ほどかかります。築15年たって賃料=実収入の時期に入ります。当初の収益性を重視してコストを削った建物やミニマムなワンルームの間取りで部屋数を多くとるような建物を建ててしまうと賃貸かつかない、修繕コストがかさむなど問題が出てきます。

3. 誰が管理するのか

建て替えを検討する大家様のご年齢は60歳以上の方が多いです。新築時は賃貸もスムーズにつき、修繕もなく順調ですが、経営全般に手間がかかってくる頃にはお子様に管理を引き継ぐことになるケースが多いと思います。

不動産経営には「不動産会社、工務店、リフォーム会社、銀行、管理会社、行政手続き、入居者」など多岐にわたる法人、個人との付き合いが必要になります。どこかにすべてお任せではうまくいきません。

4. 構造、間取り、デザインと設備

将来にわたって安定した運営ができる建物を作ることが大切です。構造、間取り、デザインと設備の3点について十分に検討することをお勧めします。

アパート<マンション、工務店付建築士<独立建築士 ワンルーム<1LDK  風呂トイレ同室<別

建築コストとの兼ね合いになりますが、建物のグレードを上げて建築費が2割高くなっても「建築費の回収に12年かかるところが14年半に伸びるだけ」と考えることもできます。(例:4320万円が5184万円・・864万円分グレードアップ)

 

5. まとめ

修繕における資材や人件費の高騰で今後ますます維持管理費は高くなる見通しです。また、デザイン、構造、設備の整った建物と出来合いの建物の賃貸需要の差も大きくなる一方です。

15年後も安心な不動産経営であるために(株)本郷エステートもご相談承ります。